プレイしたノベルゲームを【消化】で終わらせないために、雑感を記します。
以下、ネタバレ注意。
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★良い意味でノベルゲームらしくない作品
これはもう、ほぼ劇場アニメです。
ノベルゲーム特有のルート分岐や、各ヒロインごとの物語というのではなく、ストーリーが一本しかない。
そのぶん、ボリュームというのは他のノベルゲームより遥かに劣りますが、段違いにとっつきやすいです。
道中に挟まれるカートゥーンアニメーションもかわいらしくそれでいて迫力もあり、文章だらけで続くのと違って、飽きが来ず、一気に作品をおわりまで楽しむことができました。
文章と、アニメと、が交互に来る、のはスクリーンを見続ける上でいい刺激でしたね。
★文章や演出でのギャグのセンス
魅力のおおきな1つとしてあげられるのは、このギャグセンスの高さ。
ギャグのテンポがとても心地よく、ギャグの種類もシュールギャグふくめすごくたくさんあるので、このノリがすきな読者ならハマること間違いなしだなと。
すげーおもろかった。
シリアスなときにも挟まれるのがより卑怯。ここで来る!?みたいな。そら笑うわ。
↓これ、怖いシーンなんだぜ。めちゃわらってしまった。
★マルコとアルコ、2人の関係性の物語
このゲームの主題部分です。
この2人の関係性、というのがとても丁寧に描かれていて、そこで魅せてくる作品でした。
あくまでストーリーとしては、結末までふくめて予想がつくもので、驚きというのはないストーリーです。しかし、この点に関しては、読者が望んでいるストーリーを素直にみせてくれているものだとおもいました。
「これでいいんだよ!これで!!これがいいんだよ!!!」ってやつですね。
↓ここのシーン、作品のなかで1番すきなシーンです。
・マルコのなにをアルコは【喰った】のか。それがよかったことなのか。
このゲームにおけるマルコとアルコの関係でとても重要な核の部分であり、母親の話というのはそこを強調するためのパーツの1つなわけで、巧くできているなとおもいました。
↓とてもすきにゃんねぇ
・ヒロインごとのルートとかがないこのゲームでは、他にもめちゃんこ魅力的なキャラクターがたくさんいるんですがそこが掘り下げられることがないというのは、正直もったいないなぁぁという気持ちはありますね。
★知的侵略生物「愛(ラブ)」の良さ
マルコとアルコの関係性、というのが主題ということだけど、【他人との関係性】について考えさせる、道中で挟まれるこの"対 愛"の話は物語におけるとても良い要素だったなとおもいます。
他人との大事な関係において、嫌な気持ちをいっさい覚えないなんていうのはありえないっていう話。
そんなことを覚えない相手というのは心地はいいものだから、いともたやすくのっとられる。
すげー怖い話なのに、このなかで笑えるギャグ連発してくるのやっぱ卑怯だって。サイコーすぎた。
・↓作品のなかで2番目にすきなシーン
★その他
・個人的なことですが、僕BanG Dream!のはぐみが大好きなので、アルコの声(はぐみと同じ声優さんが演じています)、めちゃくちゃ癒されました。
★総括
良い意味でノベルゲームらしくなく、ノベルゲームになれてない人は文章をずっと読み続けることに飽きてしまう人もいるとおもうので、はじめてノベルゲームやる人にめちゃくちゃおすすめしたい作品です。全年齢作品だしね。
劇場アニメ映画のノリでみることができるよってかんじでおすすめしたい。
僕、まだ、のらととやってないんですよね。
このギャグのノリがかなりすきだったので、のらととやろうとおもいました。
他のノベルゲームとくらべて値段のわりにボリューム不足という点から評価を落とされてることも多いみたいだけど、僕はこのような一本道で映像多めな作品形式、とってもすきなので、"TOKYOTOON"としての作品発売今後もしていってほしいです。是非おねがいします。